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soueggs’s diary

社会不適合者たちの駄文交換会

夏のとも

なんとなく、ホントなんとなくなのだけど、『Stand by Me』などという映画を見ることになった。有名すぎる主題歌についてはこれまで何度も歌ったことはあるし、なんなら往年の名作として過去に何度もレビューなどを目にしていたのだけど、なんの因果か、このタイミングで見ることになってしまった。

すっげーね。すっげーいいね。

そもそも僕は、この手の“ジュブナイルもの”みたいなやつにすこぶる弱い。
もはやいまさらこの映画のレビューを垂れようなんて思ってもないし、そこまで本気でメモりながら見たわけでもないので、「すっげーいい」くらいしか書けないだろうから、そこについては割愛する。割愛する代わりに、少年期のちょっとした記憶を思い出したのでそれを書いてみる。

小3、4年のころだったと思う。
隣の家に住んでたおばさん夫婦のところに、その親戚の子どもが夏休みの間だけ泊まりにきていた。名前すら覚えていないのだけど、なんとなく「ゆうくん」とか「ゆうちゃん」とか呼んでた気がする。

奇しくも彼は僕と同い年で、きっかけがどんなものかは覚えていないけど、仲良くなるのに時間はかからなかった。ゲームをしたり、宿題を教え合ったり、川で泳いだり、虫捕りをしたり、短いはずの夏休みの長い時間を彼とともに過ごした。彼が親戚の家から実家(たしか福岡市内だったように思う)に帰ると、僕の夏も終わった。彼は次の年の夏も同じように遊びにきては、僕と夏休みをともに過ごしてくれて、そしてまた、夏の終わりとともにいなくなった。

彼との思い出はどれもおぼろげで、具体的なエピソードなどはほとんど覚えていない。ひとつだけ鮮明に覚えているのは、彼が僕の家に泊まりにきて、当時僕の部屋にあったテレビで「トゥナイト2」を親に隠れて視聴、性のせの字も知らない時分にお互いに「ちんちんヤベェ」とはしゃぎあった記憶ぐらいだ。

ジュブナイルなんて呼ぶほど、そこに精神的な成長や冒険があったかというとそんなことはない。ただ、学校の友だちとも違う、言い方は悪いかもしれないけど、夏休みにだけ訪れるスポット的な友だちという存在がとても貴重で不思議で、ただ楽しかった。彼と過ごした日々はとてもキラキラした思い出だ。

その後、僕は親の都合で引っ越すことになり、それ以来彼とはそのまま音信を途絶えている。新聞の訃報欄で彼と同姓同名の少年が亡くなったことを知ったこともあったけど、世間にはよくある名前だったし、いまもどこかで元気に生きているのだろうと勝手に思うことにした。

懐古的な人間にはなりたくないなと思っていた。
昔はよかったなんて言いたくないし、そもそもちゃんと今を生きるだけで精一杯だったりする。けれど、失ったものとか、戻らない時間については、たまに思い返してみたり、虫干ししたり、そんな時間も必要なのかななんて思う。
そんな鑑賞後の、感傷。オチはない。

 

【3号】