soueggs’s diary

社会不適合者たちの駄文交換会

2016-01-01から1年間の記事一覧

肩パッダー サチ子 Part 1

今年で27歳のサチ子は社会に対して生きにくさを感じていた。会社ではちょっとした意見を言うたびに「ゆとり世代が」などと罵られ、上司には責任を擦り付けられる。全国転勤の会社に就職し、2度の転勤を経たことで身近に友達と呼べる友達もいない。遠距離恋愛…

射幸心と僕

やることがない休日は、ひがな一日ジャグラーを打っている。 ジャグラーというのは、いわゆるスロット台の一種だ。 1枚20円のコインを借り出し、3枚かける。 3つのボタンを押して絵柄を揃える。それの繰り返し。 余計な演出などはなく、盤面のランプが点…

夜の底が桃色になった

はなの下 春のしわざで 染まる頬 なんて臭い句でも詠みたくなるような季節がやって来たね。これは『季刊 メメント・モリ』に掲載された読者投稿の句なんだけど、解説者の評を引用すれば これを詠んだ者は現代に蘇りし在原業平と呼んでも過言ではない。恋人未…

その不安すら抱きしめて

前回断念した、9号嬢からのテーマ「30代目前の悩みとは」について、改めて拙い寄稿を試みます。 しばしのあいだ、お目汚しを失礼いたします。 さて、そもそも我々が持つという”漠然とした不安”、その正体はいったいなんなのか。 世代病だとか、そういうお年…

消える。

ほら、僕って昔から長文なとこあるじゃないですか。 30代のチンポライズ問題について嬉々としてブラウザで書いてたら、5000字くらい書いたところで全消去しちゃってこのザマですよね。 だから、ほら、mixiとか書いてたころみたいに、いったんテキストエディ…

新説『赤い実はじけた』追補編

皆さんは『赤い実はじけた』という小説をご存知だろうか。思春期の心の動きを、赤い実が「パチン」とはじけるという色彩豊かな鮮烈さをもって描いたこの小説は、ほんの数年前まで小学校の教科書に採用されていたこともあり、印象に残っている方も多いはず…

創設の辞

見切り発車、と揶揄すればいい。 考えなし、なんて昔から言われ続けている。 とりあえず遊び場は完成した。 僕たちはいい大人だ。 いい大人の遊び場に、せせこましいルールや条例など必要無い、と考えている。 日々の発見を共有すればいい。 社会に対する愚…